弥栄通信Web版

弥栄コラム

vol.3 「国府宮のはだか祭り」

今年の二月七日、私は国府宮のはだか祭りに参加しました。

10年程前にも一度参加したことがあり、
前回は、参道を練り歩いて儺追(なおい)笹を奉納するだけでしたが、
今回はその奉納の後の、神男(しんおとこ)に触れて厄を落とす
言われる儺追(なおい)神事にも参加することができました。

笹の奉納が終わって、だんだんと薄暗くなり寒くなってきた頃、
各地の奉納グループの最後に、桶隊(おけたい)と呼ばれる、
桶を片手に持ち上げた団体がやって来ました。

いよいよ水かけが始まるな、と注意していたところ、
桶隊の男たちが、周りの裸男めがけて水を撒いてきました。
直撃を受けるとダメージが強いので、少しずつ身をかわし、しのぎながら、
神男がどこから現れるのかを注意深く待っていました。
すると、ちょうど私達の居る横の壁から神男が中に入ってくるではありませんか。
信じられない程の幸運で、すぐに神男に触れることが出来ました!

しかしその後、思わぬ集団のうねりと流れで、転んでしまいました。
「転んだ時は、流れに逆らわず、うつ伏せになって、
じっとこらえて流れが過ぎるのを待て」と教えてもらっていました。
「これはまずいぞ!」と身の危険を感じましたが、
すぐに後ろの人が私の体を引き上げてくれ助かりました。

その後は、神男を儺追殿(なおいでん)に追い込むことに目標を切り換えて、
神男の比較的近くで、もみ合いに参加しました。
人のうねりと圧迫感は、とてつもない力です。
足を小刻みに動かし、バランスを崩さないようにしながら、もみ合っていました。

押しつ戻りつ、時には渦のように回転しながら、
だんだんと儺追殿の門に近づき、“これでもかこれでもか”というような攻防の末、
門の中に入り、“本当に進むのか”と思う程の膠着状態を経て、
ようやく神男が儺追殿に引き上げられました。
何とも言えない湧き上がる感動で、みんなが思わず歓声を上げたのでした。

今回、儺追神事に初めて参加して神男に触ることが出来たのは、
大変幸運だった
と思います。

ただ、その幸運の背景には、
素晴らしい仲間の長年で培った“勘”
がありました。

神男を一緒に触った私の友人は、
小さい頃から毎年毎年はだか祭りに参加していたので、
どこから現れるか分からないと言われる神男の出現にも、
ある程度の読みが働いていたようです。

日本古来からの、熱い男たちの祭りの行事に参加出来て、
本当によかったと思っています。
みんなの熱き想いと力は、
必ずやこれからの日本の活力になることを確信した次第です。

弥栄通信について・記事一覧ページへ

弥栄通信へのご意見・ご感想などございましたら、メッセージをお寄せください。

ページの先頭へ戻る